エンジニアリング
表面でクリアしたことにしない
本質を見極めているつもりで、表面的にクリアしただけで「やった気」になっている。これが自分にはよくあります。
ひとりごこちというサイトで、本が重なって傾いて並ぶ一覧を作りました。重なると、手前と奥の関係が常に動きます。z-index を「とりあえず10」「その上だから20」と後から足していっても、画面の上では一応それらしく動く。ただ、絞り込みと詳細への遷移が乗った時点で必ずどこかで破綻します。だから重なりの順序を先に決めました。
SpeakUp という道具では、管理者用のボタンを画面から隠しませんでした。隠せば見た目は同じですが、守ったことにはならないので。権限はデータベース側に置いて、そこを通らないと操作できないようにしています。
どちらも、見えているところでつじつまを合わせるか、効いている場所まで降りるかの違いです。前者は早いし、しばらくは動きます。壊れるのは、だいたい自分が離れたあとです。
同じことが、いまやっている業務の効率化でも起きます。「これ自動化できますよ」と言うのは簡単です。でもそれが、その人の一日のどこに効くのかまで言えないなら、まだ何も分かっていない。
しかも自分はコンテンツを作った経験があるわけではないので、そこの解像度が低い。日々どんなタスクを踏んでいて、どこで詰まっているのか。現場で第一線をやっていないと全然見えません。一方で、外から入ってきたからこそ見えるものもあります。中にいる人には当たり前すぎて、問題として見えていないもの。どちらか片方だけで決めると、リアリティのないものができあがります。
結局、効く場所がどこかは、立ち止まって見ないと分からない。周りのテンポ感に惑わされず、一息ついて辺りを見渡してから向き合う。分かってはいるのですが、これがなかなかできません。
